「神社庁」って何だろう?
全国の神社を参拝していると、「神社庁」という言葉をよく目にします
●●庁というので、てっきり国の機関(文部科学省の外局?)と思っていましたが、どうやら全国の神社を束ねる宗教法人のようでしたので、まとめさせていただきます
ご朱印巡りをしていると、神社は特にご朱印をいただける体制がしっかり整っていて、参拝者として安心感があります
神社庁が諸々の規定や経済的バランスをとっているからこそ、神職の方々の配置や処遇がしっかりとなされているものと思います
神社庁とは?
全国の神社庁は東京に所在する神社本庁の地方機関です
全ての都道府県に1つづつ神社庁が置かれています
神社本庁とは、伊勢神宮を本宗とする、日本全国の神社を包括する宗教法人となっています
お役所ではなく、宗教法人法に基づく、文部科学省所管の包括宗教法人とのことです
神社庁の各種活動
神社本庁は、「敬神生活の綱領」の精神の下、 次のような活動を行っています
- 神社神道の宣布
- 祭祀の執行
- 氏子崇敬者の教化育成
- 神社の奉賛と神宮大麻の頒布
- 神職の養成
- 図書の発行頒布
- その他神社の興隆を図るために必要な活動
要は神社神道の発展のために神職を育成したり啓蒙活動を行ったりと、全国の8万社存在する神社の大半である7万9千社が参加して、各神社の活動の総元締めをしているということですね
成立の歴史
神社庁は戦前の内務省の外局であった神祇院の後継的存在です
1945年10月4日にGHQが「思想、宗教、集会および言論の自由に対する制限」を撤廃し、「天皇、国体および日本帝国政府に関する無制限なる討議」を認める「自由の指令」を公布
12月15日に「神道指令」を日本政府に命じて神祇院を廃止して、西洋で見られる緩やかな政府と宗教の分離とはかけ離れた、国家から宗教的要素を完全に分離させることを目的とする内容を実施しようとした
これにより、12月28日に「宗教団体法」が廃止されるとともに、「宗教法人令」が公布され、即日施行されました
1946年1月23日、神道指令に伴い、大日本神祇会、皇典講究所、神宮奉斎会の三団体が中心となり、神社本庁を設立しました
全国の神社の中でも神社庁に属さない神社も??
有名な神社であっても、神社本庁との被包括関係を有さずに単立神社として活動している神社もあるようです
有名なところでいうと、靖国神社、伏見稲荷大社、日光東照宮、気多大社、富岡八幡宮などです
また、神社本庁以外にも神社神道系の包括宗教法人が存在しており、神社本教、北海道神社協会、神社産土教、日本神宮本庁などがあります
これらの包括宗教法人に属している神社は神社本庁の被包括宗教法人とはなっていません
まとめ
てっきり国の機関だと思っていた神社庁ですが、成立の過程においては国の機関からの発展形とはいえ、現在は宗教法人とのことでした
ただ、神社庁が全国津々浦々の神社を総括していることから、ご朱印巡りをしていても、寺院と違って、多くの神社でしっかりとご朱印をいただける体制が整っているのは参拝者としては助かります
日本文化の発展にこれからも寄与していただきたいですね!